前回に引き続き、P2Vのベンチマークです。
前回記事:P2Vした仮想マシンをHyper-v上でベンチマークテストしてみました
前回はVHDは容量可変でした。
今回はVHDは容量固定でベンチマークとってみました。
テストの方法は前回と同様に
既存のシステム、IIS Webサーバーを
System Center Virtual Machine Manager 2008 R2 (以下SCVMM)でP2Vした。
P2VしたVHDは容量可変でしたが、これを容量固定に変換した。
変換方法はSCVMMではなく、サーバーマネージャーから変換を行いました。
可変時のVHDファイルサイズ:36GB
固定時のVHDファイルサイズ:75GB
ちなみに、75GBの固定への変換にかかった時間は1:30程度でした。
これをベンチマーク対象としました。
ベンチマークは前回と同様、ひよひよさんの
-CrystalMark 2004R3
-CrystalDiskMark30B2
を利用しています。
ハードウェアスペックは前回を参照してください。
前回の結果も含めCrystalMarkの結果を表、グラフにまとめてみた。
VHD容量可変から容量固定へ変更したことによって変化するのは、主にHDDのベンチマークであった。
結果からは17%のHDDパフォーマンス向上したことがわかる。
そのことによってMarkのパフォーマンスも向上している。
次にHDDを詳しく見ていく
以下は、CrystalDiskMarkの結果を表とグラフにまとめたものです
全体的に、容量可変にくらべ容量固定はパフォーマンスが向上しています。
Sequential値ではReadで19%、Writeでは29%の大幅な向上が見られた。
512KBのRandom Readは弱いものの、他のRandomアクセスについては物理マシンより向上している。
Random値でも容量固定では、それぞれパフォーマンスが向上しています。
結果から見るにVHDファイルは小さはデータのやりとりには強いのではないでだろうか。
今回は、Hyper-v上でP2V後のパフォーマンスを測定してみた。
これらの値は、あくまで参考値としてもらいたい。
同一Hyper-vサーバーで複数の仮想マシンを動作させて時は、もともとの物理マシンに比べ、
さらにパフォーマンスが低下する可能性があることを考える必要がある。
仮想化は、電気代などランニングコスト削減するには有効な手段ではあると思うが、
単純に仮想化を行うと、期待した結果を得られない可能性もあるので注意したい。