はじめに
くどうです。
今回のお題はデータベース移行についてです。
先日(11/26)、Attunity Replicate Expressの提供が開始されました。
http://www.insight-tec.com/products/Attunity/attunity_replicate_express
Attunity Replicate は異種DB間レプリケーションのためのソフトウェアです。
特にメリットとしては、エージェントのようなものは要らずレプリケーションが可能です。SaaSでは最適なソフトウェアとなります。
そのなかで、Expressは無償バージョンとなります。
無償バージョンなので以下のような制限があります。
-
ソースデータベース
- Oracle
- SQL Server
- MySQL
- DB2 LUW
- Informix
- Sybase ASE
-
ターゲットデータベース
- Oracle
- SQL Server
- Hadoop
-
制限事項
- 一日あたりのレプリケーション転送上限 250,000レコード
- ひとつのレプリケーションタスクの実行
- タスク・スケジューラー、ファイル転送サービス、ユーザプロファイルの変更は不可
まず、制限事項を考えた場合、常時レプリケーションを行うものではなく移行などでのシーンの活用などが考えられます。
250,000レコードを超えるものについては数日に分けて移行作業を行うの一つの手かもしれません。
ソースデータベースとターゲットデータベースを見ていると...なぜでしょう...
(個人的見解ですがががが)AWSからAzureへの移行ツールに見えてきてしかたがないのですがががが(汗
AWS RDS から Azure SQL DatabaseやAzure HDInsight に移行するツールですね...
なので今回は、AWS RDS から Azure SQL Database に移行する手順をサクッと紹介したいと思います。
準備
下記のサイトより申し込みを行い、Attunity Replicate Express を手に入れましょう。
メールが送られダウンロードのためのアドレスが送られてきます。
http://learn.attunity.com/replicate-express-registration-0?jp
ターゲットデータベースをAzure側とし
- Azure SQL Database
- Attunityをインストールする仮想マシン
を準備しましょう。
ソースデータベースとしてAWS側に
- AWS RDS SQL Server
テスト用にサンプルデータ(5000件)を入力しています。
サンプルはDB
- testdb
テーブル
- testtable
に入力されています。
Attunityをインストール
ダウンロードしたAttunityを解凍しSETUPを実行します。
Acceptした後はNextを押下していくとインストール完了です。
Attunity を設定する
Attunityは Adobe Flashで動作します。
そのためIEでは少々面倒なのでChromeいれちゃいます。
スタートから「Attunity Replicate Console」を起動します。
Chromeが起動し、管理画面が表示されます。
左上の「New Task」を押下します。
今回はAWS RDSを利用するため、Task OptionsでFull Loadのみ選択します。
それ以外も指定した場合、失敗するため注意しましょう。
Taskが作成されたらTask画面へ遷移します。
Manage Databaseを押下します。
ソースデータベースを指定します。
Roleは「SOURCE」
Typeは「Microsoft SQL Server」
Server nameはRDSのDNS名を指定します。
認証は「SQL Server authentication」
User nameは管理者を指定します。
パスワードを入力するとDatabase nameが選択できるようになります。
今回は、サンプルデータが入力されている「testdb」を指定します。
同様に、ターゲットデータベースを指定します。
Roleは「TARGET」
Server nameはAzure SQL DatabaseのDNS名です。
追加したソースデータベースとターゲットデータベースを、それぞれデザイン画面で追加します。
Table Selectionを押下します。
Shemaで「sys」を選択しま、Searchを押下します。
Table Listにtesttableが表示されたら、中央のaddを押下します。
Explicitly Selected Tablesの項目に追加されていることを確認します。
左上から「Run」を押下しレプリケーションを開始します。
最初のレプリケーションではダイアログが表示されます。
10秒程度で完了します。
早いです(w
開始の画面が表示されます。
完了すると、Total Completionが100%になります。
以上で、AWS RDSのデータをAzure SQL Databaseに移行できました。
Azure SQL Databaseのデータを確認してみます。
問題なくレプリケーションできていることを確認できます!
まとめ
Attunityは非常に優れたデータベースレプリケーションツールです。
これまでは高額で個人では手が出ませんでしたが、Expressバージョンの登場により、幅広く使われるケースが出てくるのではないでしょうか。
特に、マルチクラウド間異種DBレプリケートなんて芸当も行えるので、BCP対策なども行えちゃうかもしれません。
ではでは。