はじめに
クラウドでは物理的距離も重要になってきます。距離はSLAとレイテンシーに密接にかかわってきます。
また、最終的にはSALとレイテンシーはどちらかを犠牲にする必要があります。お金かければ解決できる場合もありますが。
そこで今回はAzure VMを構築する場合に出てくる距離の話を説明します。
4つの距離
VMには4つの距離が登場します。
- リージョン間(高レイテンシー)
- 可用性ゾーン
- 可用性セット
- 近接通信配置グループ(低レイテンシー)
これらを単純に図に表してみたいと思います。
上かから距離が長くなります。長くなるということは高レイテンシーです。短くなるということは低レイテンシーです。
では、短くしたら良いという話ではありません。短くすると障害に弱くなります。
- リージョン間(リージョン単位での障害に耐える)
- 可用性ゾーン(データセンター単位での障害に耐える)
- 可用性セット(物理サーバー単位での障害に耐える)
- 近接通信配置グループ(VM単位での障害に耐える)
これらは組み合わせて耐障害性を高める方法もあります。
SLAについては定義されているものは
- 可用性ゾーン(99.99%)
- 可用性セット(99.95%)
その他
その他にも物理的にサーバー(ホスト)を専有して使う方法もあります。
- Azure Dedicated Host
- 専用ホスト グループ
Azure Dedicated Hostは1台以上の物理サーバーを確保するものです。ベアメタルサーバーとも言います。
ただし、これだけでは耐障害性に欠ける場合があるため専用ホストグループでわけ障害ドメインを分けます。
これはAzure Dedicated Hostにおける可用性セットと言えるかと思います。
まとめ
今回は物理的な距離について1枚の図にまとめて解説してみました。これはクラウドを始めるうえで最初に考えるべきことの1つだと思います。
特に大規模なエンタープライズな環境では、重要になる部分でもあります。