Alibaba Cloud のDirect Mail でSMTP を利用する

はじめに

Alibaba CloudにはメールサービスとしてDirect Mailが用意されています。これはSMTPでメールを配信する一つの方法です。DMや、アプリケーションで利用するメールに利用できます。

購入方法は２つあります。

• 従量課金
• リソースパッケージ

前者は利用した分を支払う方法です。合計送信メール数/1000 * USD 0.29になります。ただし1日200通までのメールが無料です。後者は6か月間分をサブスクリプションとして購入します。50,000通、500,000通、100万通、500万通がそれぞれ用意されています。価格は下記を確認してください。

Direct Mailの有効化

Direct Mailを有効化します。

https://www.alibabacloud.com/ja/product/directmail

従量課金で有効化します。

有効化の確認

ドメインの設定

中国（杭州）で行います。シンガポール、オーストラリアでは何故か設定を完了できませんでした。

DNSレコードを設定し、ドメインの所有者であることなどを証明していきます。

メニューからEmail Domainsを選択し、右上からドメインを追加します。

ドメインを入力します。

追加後、ドメインのConfigureを開きます。

開くと、レコードバリューが表示されます。これをそれぞれ設定していきます。

• オーナーシップ（TXTレコード）
• SFPレコード
• MXレコード
• CNAMEレコード

（画像の設定値はシンガポールになっていますが中国に読み替えてください）

今回はAlibaba DNSを利用しています。それぞれ、上記の画面で表示された値をレコードに追加していきます。

DNS設定したあとは浸透するまで、環境によっては20分程度待ちます。

ドメインの画面でVerifyします。

それぞれ、レコードが確認できると Available - Not ICP Licensed と表示されます。これは中国の場合です。他のリージョンでは緑色になれば完了です。

同様にConfigureでも確認できます。

送信アドレスの設定

利用するためには送信アドレスの設定が必要となります。

これは、ユーザーでもあります。

メニューからSender Addressesを開きます。

右上から送信アドレスを作成します。

メールのドメインと、アカウント、メールタイプを設定します。

メールタイプは、バッチEmailを選択します。

次にSet SMTP passwordからパスワードを設定します。

パスワードを設定します。

以上で設定完了です。

テスト

テストにはEmailクライアントなでも行えますが簡単に行えるWSL（Ubuntu）から送信してみます。

MSMTPを利用します。

apt install msmtp msmtp-mta

設定ファイルを作成します。ポートは465です。
/etc/msmtprc

defaults
tls on
tls_starttls off
tls_certcheck off

account aliyun
host smtpdm.aliyun.com
port 465
auth plain
user user1@xxxxxxxxx.xxx
from user1@xxxxxxxxx.xxx
password xxxxxxxxxxxx
account default : aliyun

送信します。sendmail はmsmtpのシンボリックリンクです。

echo "Subject: Testing msmtp" | /usr/sbin/sendmail -v yyyyy@yyyyyyyy.yyy

-v により詳細が確認できます。送信が完了できること確認します。

以上ですべての設定は完了です。

まとめ

Alibaba CloudではSMTPで利用できます。また200通/日までは無料なので簡単なアラートなどに利用できると思います。

他にも様々なシーンで利用できるので利用していきましょう。